2008年05月22日
シリーズーらくがきのモノイイ(ⅱ)
らくがきは、内在する感情を視覚化するということを書きましたが、どういうことかというと、こういう例がありました。 (画像は本文とは関係ありません)
4人家族(父母姉弟)
小2の男の子に、アートセラピーをすることになった。彼はわりと口数は少ない方で、興奮しやすいというか、燃えやすい(?)性格があるように感じられる。
「好きに描いてみようか。」からはじめるが、絵を描くことが好きでないらしい。
絵が下手だということを気にしている様子。
「らくがきだから、上手いとか下手なんてないから、好きなものでいいんだよ」というと、
描き始めた。ピカチュウかなんかを描き始め、だんだん勢いに乗ってくる。
迷路を書き始める。画用紙数枚にわたる大作です。
実際迷路としては、こちらには訳の分からないものなんですが、本人にはストーリーもあり、ルールも存在する。それを描き終え、その迷路について話合い、遊ぶ。
そのうちに、彼はお眠に。。。色彩学校の末永蒼生さん曰く、この年代は迷路等の絵を描くことが多いそうである。この時期には成長に伴った心のアンバランス感や葛藤が多くみられるそうで、そういった迷いのような感情を、迷路という形で表すのかもしれません。
後日、今度はただらくがきというのではなく、少しストーリーをつくる。
某漫画みたいな感じで冒険をしていく設定。
「君と旅する仲間はお父さんとお母さんとおねえちゃんね。それぞれ皆には特殊能力があるんだけど、それって何かなあ」という感じですすめてみた。
人物なのかどうかよく分からないような小さな小さな絵を描き始めた。
興味深く感じた点は、順序。
上から、姉、自分、おとうさん、おかあさんの順。
お父さんが妙に小さい。お母さんはわりと大きく描かれている。
(実際のお父さんは、体格がかなりいい方、お母さんは比較的小柄)
面白いのが技。
姉―よわよわパンチ、全然効かない。
自分――強烈キック、みんながびびるほど。
父――のしかかり
母――冷え冷え攻撃、口から冷気のようなとがったものを出す
ここまで来ると、なんとなく彼の家族の印象が見て取れるようでした。
僕が見ている両親の感じは、お父さんは会社社長、家にいないことが多いのですが、優しく、あまり口やかましく言わない方で、お母さんは結構キツイ言い方をしてしまいます。怖いわけではないけど、言い回しがハッキリしててきつい印象なのかな。
自分の印象はいいんだよねwまぁたぶん願望なんだけど。
その後、険しい山に向かい、お母さんは激流に飲まれてしまいます。 で、エンド。
この後、また眠ってしまいます。
ただのらくがきとは言え、なにか彼の口に出せない内在する気持ちが、現れたように感じました。
すこし気になる点などをお母さんにも話、伝えました。
お母さんは、自分の子供との関わり方や子供がどのように考えているのかということに興味をもたれており、子供に対する自分の接し方にも少し気づいている様子で、この物語は納得の様子でした。
普段は、彼の絵などに対して、下手だとか、子供の絵だとかの印象で、一緒に絵を描くことはほとんどないし、あまり見ることもなかったそうです。少し見方が変わったそうです。
しかしながら、やはり親には見せられないということはあるでしょうし、他人だから見せられるものというのもあるでしょう。
ここでの例は、ごく一例でしかないですが、子供だけでなく大人の中にも、これらの感性が潜んでいます。ただ、子供の方がピュア(!?) ですので、現れやすいようには思いますが

実際、使う色や描き方などによっても、その気持ちの現れ方は色々出てくるようです。